ソフトバンクから2020年3月12日より、新しい料金プランとして「ミニフィットプラン」が提供開始されました。
ミニフィットプランは、毎月のデータ量に応じて3段階(1GB未満、2GB未満、5GB未満)で料金が確定するプランです。
これまで提供されていたミニモンスターと類似していますが、ミニモンスターの上限が50GBだったのに対して、ミニフィットプランでは毎月のデータ量上限が5GBに設定されており、超過すると速度制限があります。
5GB以上利用しても追加データ量を購入しない限り、ミニモンスターよりも安くなるという点で優れており、使いすぎることなくオトクに利用できる料金プランです。
なお、ミニフィットプラン提供開始に伴い、ミニモンスターは2020年3月11日で新規受付終了となりました。
そして、いよいよ3月27日にソフトバンクの5Gサービスが開始しましたが、5Gの対応主要プランとしても、ミニフィットプランは選ばれています。
本記事では、ミニフィットプランの詳細について確認します。
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目次
ミニフィットプランの概要
ミニフィットプランは、2020年3月12日より提供開始されました。
毎月のデータ使用量に応じて3段階の定額料(1GBまで、2GBまで、5GBまで)が自動的に適用されます。
ミニフィットプランとは、「基本プラン(音声/データ)」と新たに提供する「データプランミニフィット」の総称で、各種割引により最安1,980円~で利用できます。
データ量の上限は5GBまでに制限されており、超過すると請求月末まで送受信時の通信速度が最大128kbpsに低速化します。
ミニフィットプランの料金
ここからは、ミニフィットプランの具体的な料金について確認します。
基本プラン | 980円 | |
データプランミニフィット | 3,000円(1GB未満)、5,000円(2GB未満)、6,500円(5GB未満)の3段階 | |
半年おトク割(最大6か月間) | △1,000円×最大6か月 | |
おうち割光セット | △1,000円 | |
みんな家族割+ | 割引なし(家族回線数にはカウント) | |
合計 | 1,980円~7,480円+α |
ミニフィットプランを細かく分けると「基本プラン(980円)」と「データプランミニフィット(3,000円~6,500円)」に分類されます。この2つを組み合わせた総称が「ミニフィットプラン(合計3,980円~7,480円)」です。
通話料金やその他オプション料などは+α、別途加算されます。
ここまでは、ユーザーの契約状況に関係なく、ミニフィットプランを契約する全ユーザー共通です。
さらに、ここから契約状況に応じて2種類の割引が適用されます。
- 新規契約または機種変更を条件として毎月1,000円を最大半年間割引する「半年おトク割」
- ソフトバンク光またはソフトバンクエアーとセット契約することで毎月1,000円割引する「おうち割 光セット」
以上2つの割引がユーザーの契約状況によって適用されます。
ちなみに、「みんな家族割+」におけるミニフィットプランは、家族グループの合計回線数には含まれますが、割引はありません。ミニモンスターの扱いと同じですね。
もし、家族でソフトバンクの「メリハリプラン」や「ウルトラギガモンスター+」を契約しているユーザーがいれば、その回線の割引額がアップしてオトクになる可能性があるため、意識して家族グループには参加しておきましょう。
ミニフィットプランの定額オプション+と準定額オプション+について
ミニフィットプランを契約するユーザーで、毎月の通話が多い場合は「定額オプション+」または「準定額オプション+」に別途加入することで通話料を割安で抑えることが出来ます。→「ソフトバンクの定額オプション+と準定額オプション+詳細解説」
定額オプション+は、月額1,800円で対象の国内通話が24時間定額で話し放題となるオプションです。
一方、準定額オプション+は、月額800円で対象の国内通話1回あたり5分以内であれば何度でも話し放題となるオプションです。
ただし、準定額オプション+の5分超過時、または通話オプションに加入しなかった場合の通話単価についてはソフトバンクの家族割加入者同士の通話は無料になるものの、それ以外の電話は30秒あたり20円で加算されます。
なお、定額オプション+と準定額オプション+では、どちらも共通して通話料だけでなく「留守番電話プラス」「割込通話」「グループ通話」「一定額ストップサービス」も追加料金なしで利用することができます。
もしも現在、「iPhone基本パック」「スマートフォン基本パック」「ケータイ基本パック」「ケータイ基本パック for 4G ケータイ」のいずれかに加入しているユーザーが、「定額オプション+」または「準定額オプション+」に申し込む場合、各種「基本パック」の継続利用はできません。
ミニフィットプランは、2年契約も解約金もなし!
ソフトバンクでは、2019年9月13日以降に提供開始している料金プランを2年契約なし、解約金なしの料金体系で提供しています。
ソフトバンクの「ミニフィットプラン」もこれと同じく、2年契約の縛りや解約時の負担金も発生しません。
もし、現在2年契約や解約金ありの料金プランを契約中のユーザーは、ミニフィットプランへ変更して2年契約と解約金がないプランへ切り替える、という選択肢もありだと思います。
ただし、現在「月月割」を適用中のユーザーは少し注意が必要です。
旧2年契約プランから2年契約の概念がないミニフィットプランへ変更した場合、「月月割」が終了してしまうため、かえって割高になる可能性があります。
現在、月月割が適用中の場合は、料金総額やサービスの内容を確認しながらメリットを感じればミニフィットプランへ、そうでなければ現状維持という選択が良いでしょう。
ミニフィットプランへ変更したらいつから適用されるのか?
ソフトバンクで新規契約(MNP乗り換え含む)をした場合、選択したミニフィットプランは利用開始当日から適用され、最初の利用料もそのプランで日割り請求されます。
一方、すでにソフトバンクで他のプランを利用中の方が、新しくミニフィットプランへ変更する場合、毎月の請求締め日によってミニフィットプランの適用日が異なります。
請求締め日ごとの適用日は以下の通りです。
請求締め日 | プラン変更申し込み日 | 変更後プラン適用日 |
---|---|---|
毎月10日 | 当月11日 ~ 翌月10日の間 | 翌月11日から開始 |
毎月20日 | 当月21日 ~ 翌月20日の間 | 翌月21日から開始 |
毎月末日 | 当月1日 ~ 当月末日の間 | 翌月1日から開始 |
基本的にはプラン変更手続きを行なった翌請求月の開始日0時からの適用ですが、請求締め日の21時頃以降にwebなどで申し込んだ場合は、翌々請求月からの適用となる場合があるので要注意です。
プラン変更時は、My SoftBank画面に表示される適用開始日を必ず確認しましょう。
毎月1GB以上利用するなら「メリハリプラン」がおトク!
ミニフィットプランが提供開始される2020年3月12日同日、ソフトバンクでは「メリハリプラン」という料金プランが提供開始されました。→「ソフトバンクのメリハリプラン徹底解説」
メリハリプランは毎月50GBのデータ量を一定額で利用できるのに加え、対象の動画・SNSサービスが使い放題、つまりギガノーカウントとなる料金プランです。
ミニフィットプランとメリハリプランを比較した場合、基本プラン980円は共通しており、データ定額サービスの料金設定に違いがあります。
ミニフィットプランのデータ定額サービスは1GB未満3,000円、2GB未満5,000円、5GB未満6,500円なのに対し、メリハリプランのデータ定額サービスは一律6,500円かつ、動画SNS使い放題対象サービスを含めた月間データ量が毎月2GB以下であれば1,500円割引されるという特徴があります。
文章だけではイメージしづらいかと思いますので、図で表してみます。
ミニフィットプラン | メリハリプラン | ||
基本プラン |
980円 | ||
データ定額1GB未満 |
3,000円 | 6,500円 | |
データ定額2GB未満 |
5,000円 | ||
データ定額5GB未満 |
6,500円 | ||
動画SNS使い放題対象サービスを含めた月間データ量が毎月2GB以下 |
割引なし | △1,500円 | |
合計 |
1GB未満 | 3,980円 | 5,980円 |
2GB未満 | 5,980円 | 5,980円 | |
5GB未満 | 7,480円 | 7,480円 |
上記の通り、月間データ量が1GB未満であれば、ミニフィットプランのほうが安いものの、1GBを超過した場合の金額はミニフィットプランとメリハリプランは同等です。
さらに金額が変わらない上に、メリハリプランでは毎月50GBまで高速通信が利用でき、さらに対象の動画SNSサービスが使い放題となります。
また、図では表していませんが、ミニフィットプランとメリハリプランでは新規契約もしくは機種変更時に「半年おトク割」で最大6か月間1,000円割引され、ソフトバンク指定のインターネットサービス(ソフトバンク光やソフトバンクエアー)を契約することで「おうち割 光セット」の適用で毎月1,000円割引される仕組みはいずれも同額です。
ちなみに、ソフトバンクの家族回線数に応じて割引される「みんな家族割+」においては、ミニフィットプランでは割引が無い反面、メリハリプランでは割引適用されるのでミニフィットプランよりもさらにオトクになる場合があります。
以上の点から、月間データ量が1GBを超過するユーザーは、ミニフィットプランよりもメリハリプランを選択することをおすすめします。
関連記事:「「メリハリプラン」と「ミニフィットプラン」はどちらがお得か? ソフトバンク新プラン徹底比較!」
ミニモンスターとミニフィットプランの比較
ソフトバンクのミニモンスターは、毎月のデータ量上限50GBに加えて、4段階(1GB未満、2GB未満、5GB未満、50GB未満)のデータ利用量に応じて料金が確定する仕組みです。
ちなみに、ミニモンスターは2020年3月11日で新規受付終了、ミニフィットプランは2020年3月12日より受付開始されました。
ミニモンスター | ミニフィットプラン | ||
基本プラン | 980円 | ||
データ定額 | 1GB未満 | 3,000円 |
|
2GB未満 | 5,000円 |
||
5GB未満 | 6,500円 |
||
50GB未満 | 7,500円 | 提供なし | |
半年おトク割(最大6か月間) | - | △1,000円×最大6か月 | |
1年おトク割(最大1年間) | △1,000円×最大1年間 | - | |
おうち割光セット | △1,000円 | ||
みんな家族割+ | 割引なし(家族回線数にはカウント) | ||
合計金額 | 最安1,980円~8,480円+α | 最安1,980円~7,480円+α |
ミニモンスターとミニフィットプランを比較すると、上限5GBまでの適用という点においてミニフィットプランのほうが上限到達時の金額が安くなっているのが特徴です。
ただし、ミニモンスターでは新規契約または機種変更後に「1年おトク割」で毎月1,000円の割引を最大1年間受けられる点で有利ですが、ミニフィットプランでは同申し込み条件で「半年おトク割」が適用され、毎月1,000円が最大6か月間しか割引されません。
さらに、ミニモンスターの通話オプションは定額オプション1,500円、準定額オプション500円なのに対し、ミニフィットプランでは「留守番電話プラス」や「割込通話」などの追加サービスがあるものの、通話オプション+1,800円、準定額オプション800円と各300円値上がりします。
それでいて、おうち割光セットの割引額、みんな家族割+の人数に応じた割引額はどちらのプランも同等です。
ここまで確認すると、ミニモンスターの方がお得なのではないか?という見方もあります。
確かに、毎月5GB未満のデータ利用量で1年おトク割を適用する場合はミニモンスターの方が安くなる可能性があります。
ミニモンスターよりもミニフィットプランが優れているところは「5GB超過した場合に速度規制がかかり、それ以上データ量を追加購入しない限りデータプランの料金が上がらない」という点です。
ミニモンスターでは5GBを超過した場合、5GB~50GBまで利用できる料金ステップへ上がってしまう事で、請求額が高くなってしまうことが心配されます。
一方、ミニフィットプランは5GBまでがデータ利用上限となるため、それ以降勝手に料金がアップする心配がいりません。
結局、新規契約や機種変更の予定があり「1年おトク割」または「半年おトク割」がどの程度適用できるか、通話オプションはどの程度必要か、月間5GBを超過する場合があるか、などの利用環境によって「ミニモンスター」と「ミニフィットプラン」のどちらが適切なのかは判断が分かれます。
ミニフィットプランのメリットとデメリット
ここからは、ミニフィットプランのメリット、デメリットについて考えてみます。
メリット | デメリット |
|
|
ミニフィットプランのデメリットとしては、毎月のデータ量節約に神経を使ってしまうこと、みんな家族割+の割引を受けられないこと、1GB超過してしまった場合メリハリプランの方がおトクになること、「半年おトク割」が最大6か月しか適用されないことが挙げられます。
対して、ミニフィットプランのメリットは、月間データ量に応じて料金が確定すること、データ量上限が5GBを超過すると速度規制され使い過ぎの心配がないことが挙げられます。
個人的には、ミニフィットプランのメリットよりもデメリットの方が多く、気になる印象です。
とは言っても、メリットやデメリットに関しては、実際に利用するユーザーの契約状況や環境によって印象が異なるため、良し悪しを簡単に判断することは出来ません。
ミニフィットプランとソフトバンク光をセット契約してオトクに使いたい
ここまで確認した通り、ミニフィットプランをオトクに利用するためには、月間のデータ量を1GB未満におさえることが極めて重要です。
毎月のデータ量を節約するために抑えておきたいポイントは、本体設定の見直しとWi-Fi環境の見直しの2点です。
手順としては、まずは本体設定の見直しを試してみて、それでもデータ量を抑えられない場合はWi-Fi環境を見直すというイメージです。
本体設定の見直しについては、案外知っているようでなかなか気づきにくいポイントがいくつもあり、細かな設定をコツコツ見直していくことで、大きくデータ量消費を抑える事も出来ます。
私はiPhoneを利用しておりますが、試しに細かく設定して幾分かデータ量消費を抑えることができました。→ソフトバンクのギガ数消費を抑えるためiPhoneのモバイルデータ通信を節約/「省データモード」だけでは不十分!
もし、本体設定を見直してもデータ量がなかなか節約できない場合は、Wi-Fi環境の見直しをおすすめします。
Wi-Fi環境を整えるのであれば、迷わず「ソフトバンク光」を活用したいところです。
ソフトバンク光は、最大通信速度1Gbps(エリアによっては最大10Gbps)で利用できる固定インターネットサービスで、利用料金は集合住宅タイプだと2年自動更新プランで毎月3,800円~、戸建て向けタイプだと2年自動更新プランで5,200円~です。
さらに、ミニフィットプラン契約者はソフトバンク光をセットで利用すると、おうち割 光セットの適用で1回線あたり毎月1,000円割引されます。
つまり、ミニフィットプラン契約者がソフトバンク光を利用することで、おうち割 光セットで確実に毎月1,000円安くなり、さらにデータ量消費を抑えることで基本料金をぐっと安く抑えられる可能性が広がります。
特に、現在他社インターネット利用中・または固定回線のインターネットを利用していないユーザーは、ソフトバンク光へ乗り換えてミニフィットプランをよりお得に利用していきましょう。