iPhoneを利用しているほとんどの方は「Siri」という音声認識機能についてご存知かと思います。
サイドボタンやホームボタンを長押ししたり、「Hey Siri!」と話しかけるとAIを用いて音声検索できるアレです。
Siriは、調べ物、計算、外国語翻訳、スケジュール管理、メモ、アプリ起動などの様々な作業を音声認識で利用できる機能です。
iPhoneだけではなく、iPad、MacBook、iMacなどのほとんどのApple製品に搭載されています。
ただ、音声を正確に認識してくれなかったり、思い通りの反応が返ってこないなど、まだまだ発展途上なところはあります。
しかし、Siriの能力は着実に進化しており、上手に活用すると、iPhoneの機能を効率よく利用することが出来ます。
本記事では、私が利用しているiPhone(iOS13)を基に検証し、あまり知られていないSiriの潜在能力について解説します。
目次
Siriの設定を確認する
iPhoneでSiriを利用する為には、あらかじめ利用許可設定を済ませておく必要があります。
※非常に簡単な設定ですし、初期設定でほとんどの場合Siriを利用できる状態になっていることが多いため、すでに利用許可状態の場合は読み飛ばしてください。
iPhoneでSiriを使うための操作手順は以下の通りです。
設定アプリ→Siriと検索→「Hey Siri」を聞き取るまたはサイドボタン(ホームボタン)を押してSiriを使用のいずれかにチェックが入っていればSiriを利用することが出来ます。
Siriを実際に利用する為には、iPhoneに向かって「Hey Siri」と話しかける、または、サイドボタン(ホームボタン)をやや長押し押するかのいずれかの方法で起動することが出来ます。
計算の答えが1兆未満(13ケタ未満)の数字ならスムーズに計算できる
Siriは、計算機アプリと連動して、声で発した数字を瞬時に計算処理し、音声で計算の答えを教えてくれる機能が搭載されています。
計算できる数式として、足し算・引き算・掛け算・割り算はすんなりと計算することが出来ます。
例えば、Siriを起動して「1,980+980」と話しかけるだけで、「2,960」という答えを、画面表示と音声で瞬時に教えてくれます。
「数字+数式+数字」の順番で話しかけるのがポイントです。
ちなみにSiriに数式を伝える時は、足し算は「たす」「プラス」、引き算は「ひく」「マイナス」、掛け算は「かける」、割り算は「わる」と表現すると、きちんと認識されます。
また、Siriの計算機では、加減乗除(本来、足し算、引き算、かけ算、割り算の混じった式では、乗除を先に計算し、後で加減を行う。)も正しく計算します。
加減乗除が混じった式でも、回答が返ってくるまでのレスポンスは一切衰えません。
また、計算の答えが13ケタ、つまり1兆を超える数字の場合は、計算結果の読み上げが雑になる点は注意しましょう。
ちなみに、「1兆+1」を計算した場合は、「約1×10の12乗です。」という音声回答で、乗数を用いた上に端数を「約」とした、雑な表現をします。
一方、「1兆÷3」を計算した場合は、「約3333億3333万3333…」と細かく回答を読み上げてくれます。
どうやら、計算の答えが1兆以下の数字であれば、端数まで細かく回答を読み上げてくれるようです。
ただし、残念ながら平方根(ルート)や乗数を使った計算や、関数を用いた複雑な計算は出来ません。Siriに複雑な計算を依頼した場合は、そっとWebに誘導されます。。
Siriに計算を依頼する場合、ケタ数が多い計算には不向きですが、日常生活において、13ケタ以上の数値や複雑な関数を計算する機会は少ないかと思いますので心配はないでしょう。
仕事や家事で手が離せない時に、電卓がなくても身近にあるSiriが代わりに計算してくれます。パソコン入力したり、家計簿にメモをしながら、Siriの計算機能を活用すると案外、仕事が捗ります。
Siriの翻訳機能は世界10か国語対応
Siriの翻訳機能は、世界10か国語に対応しています。
Appleが公表しているSiriの対応言語と翻訳相関は以下の通りです。
翻訳前言語 | 翻訳先言語 |
英語 | 北京語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、 |
ドイツ語 | 英語、北京語、スペイン語、 |
スペイン語 | 英語、北京語、ドイツ語、 |
ロシア語 | 英語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、 |
日本語 | 英語 |
北京語 | 英語、スペイン語、ドイツ語、 |
アラビア語 | 英語 |
イタリア語 | 英語、北京語、スペイン語、 |
フランス語 | 英語、北京語、スペイン語、ドイツ語、 |
ポルトガル語 | ドイツ語、英語、スペイン語、フランス語、イタリア語、ロシア語 |
対応言語であれば、一般的な単語、日常会話レベルの言葉はおおむね綺麗に翻訳してくれます。
実は、上記以外の言語へ翻訳することも可能です(日本語を中国語へ翻訳など)。しかし、単語や挨拶など簡単な翻訳のみで、文章などは上手に翻訳できません。
なお、翻訳機能は、現在のiPhoneの言語設定によって使い勝手が異なります。
例えば、iPhoneの言語設定を日本語にしている場合だと、「こんばんはを英語に訳して」と日本語を英語に翻訳すると「Good evening」とスムーズに回答が返ってきます。
一方、「Good eveningを日本語に訳して」と英語を日本語に訳そうとしても、「その言語にはまだ翻訳できません」という反応です。
あくまで、iPhone本体の言語設定を基準として、外国語変換に対応しているようです。
iPhoneを日本語設定している場合、Siriの翻訳能力を発揮できる機会は、「伝えたい日本語を英語に翻訳したい場合」のみのようです。
曲名がわからない時はSiriに音楽を聞かせるだけですぐに調べることができる
Siriの機能であまり知られていないのが、今流れている音楽の曲名を教えてくれる機能です。
例えば、お店のBGMとして流れている音楽の情報を知りたくても、曲名やアーティスト名がわからない場合があるかもしれません。
こんな時に、Siriを起動して「この曲名は?」と質問すると、Siriが近くで流れているメロディをSiriが聞き取り、曲名とアーティスト名の情報をたった数秒で調べてくれます。
試しに、YouTubeで「嵐」のライブ音源を流してみると、バッチリ認識しました。
しかし、アレンジされた楽曲や、クラシックをオーケストラで演奏している曲などは正確に検索できません。音楽表現の微妙なニュアンスを聞き分けることは難しいようです。
秘書に頼むよりスケジュール管理はSiriが速い
Siriは、スケジュール管理機能が大変優れています。
例えば、「明日の夜、飲み会」と話しかけると、瞬時に明日の夜19時から20時までの予定をスケジュールアプリに登録してくれます。
また、「明日の予定は?」と話しかけると、事前に登録したスケジュールの内容を表示してくれます。
なお、Siriでスケジュール管理するときには、具体的な日時を数字で伝えてあげることが望ましいです。
例えば、明日の夜9時に「遊ぶ」予定をスケジュール登録したい場合、抽象的な表現では思い通りの時刻にスケジュール登録が出来ません。
Siriは、「朝」と伝えた場合は0時と認識し、「昼」と伝えたら12時、「夜」と伝えたら19時の時間でスケジュール登録します。
また、「9時」と伝えても、場合によっては午後9時、もしくは午前9時と意図しない時間にスケジュール登録されてしまうケースがあります。
これらを踏まえた上で、Siriスケジュールを登録する場合は、「明日の午後9時に遊ぶスケジュール入れて」という風に、対象日はいつか、午前または午後何時か、予定内容は何か、を具体的に伝えてあげるとスムーズです。
例えば、対人で言葉で伝える時も、具体的な数字を用いて伝えてあげたほうが、お互いの認識にズレが生じませんよね。
具体的に伝える事さえ意識しておけば、秘書に頼んだり、カレンダーに書き込む必要もなくなり、スケジュール管理が格段に効率化できます。
アイデアが思いついたらSiriに話して活字メモとして記録する
仕事や生活のアイデアは、ふとした時に浮かんでくることがあります。
私は、いつもメモや手帳を持ち歩いているわけではありませんから、アイデアが浮かんだ時には瞬時にSiriを起動して、音声でメモを残すようにしています。
文字を入力するよりも手軽で、アイデアのイメージを活字として記録できるのは、後から見返す時に非常に便利です。
Siriを活用してメモを残す場合は、iPhoneに標準搭載されている「メモ」アプリが本体にインストールされていなければこの機能は利用できません。
もし、メモアプリを削除してしまっている場合は、App Storeからメモアプリをインストールし直しておきましょう。
さて、ここから音声メモの使い方について確認します。
まずはSiriに、「メモしたい」と話しかけます。
次に、浮かんできたアイデアを声で発して、メモを文字ベースで記録します。
上手くメモを残すコツとしては、一息でアイデアを言い切る方が良いでしょう。
話している途中で一息つくと、中途半端な箇所でメモが保存されてしまい、全文をきれいに記録することが出来ません。
Siriは時間を計る時間を短縮できる
iPhoneで時間を計る場合、「タイマー機能」が非常に便利ですよね。
タイマー機能は、残り時間をカウントダウン方式でわかりやすくします。
私の経験上、タイマー機能を使うなら、Siriで起動した方が格段に速いです。
Siriを起動し、「〇〇分タイマーして」と話しかけるだけで、瞬時にタイマーを開始します。
私の検証では、Siri以外のあらゆる最速手段でタイマー機能をセットするよりも、Siri経由でタイマーをかけたほうが速く起動できました。
通常、タイマー機能を利用する場合は、時計→タイマー→時間設定という手順で起動します。
他にも、コントロールセンターからタイマーをかけるという手段もありはするのですが、タイマーをかける時間調整でタイムロスしてしまうことが多いです。
Siriでタイマー機能を利用する場合は、時間を話しかけるだけで認識するので、効率が良いのです。
どんな手段でタイマー機能をセットしても、Siri経由で起動するタイマーの速さには勝てません。
Siriはイチロー選手の事もすぐに調べる
実は、Siriにイチロー選手の生涯打率を聞いたら、すぐに教えてくれます。
イチロー選手は、メジャーリーグに2001年~2019年の約18年間在籍し、通算打率.311、通算3089安打を記録し、OPS(出塁率と長打率を指標化したもの)は.757という素晴らしい実績を残しました。
長きにわたりヒットを打ち続け、非凡な努力を毎日続けてきたイチロー選手は、私は国民栄誉賞に相応しい人物だと思います。
引退した後も、何かとニュースに取り上げられることが多いイチロー選手ですが、Siriはバッチリとイチロー選手の情報を教えてくれます。
Siriの能力もさることながら、イチロー選手が残した功績の凄さを表しています。
でもプロ野球の監督は知らない
イチロー選手のことに詳しいSiriですが、実は日本プロ野球の監督の事はわかりません。
試しに、2019年に日本シリーズで対戦した「福岡ソフトバンクホークス」と「読売ジャイアンツ」の両監督を聞いてみましたが、Siriは答えることが出来ませんでした。
画面下部に候補選手の名前が表記されますが、現監督である工藤監督と原監督の名前は一切出てきません。野球ファンとしては、少々残念です。。
Siriはタスク管理や標準機能と連携した処理は優れているものの、検索フォームとしては、まだまだ発展途上な面があります。
Siriの活用はiPhoneの作業を効率良くする
ここまで、Siriの活用術についていくつか確認してきました。
Siriの使い方やコツを覚えておくと、普段iPhoneで使っている機能がもっと高速で効率よく利用できる点が便利です。
iPhoneを長く利用していると、アプリの配置を無意識で覚えて慣れているがゆえに、その都度、ホーム画面から利用することが多いのではないでしょうか。
Siriは、本体ロック中やアプリ起動中でもすぐに立ち上げることが出来、やりたい事をすぐに実行してくれる点で大変優れています。
また、iPhoneを使い始めて操作に慣れないユーザーにとっても、音声で指示を出せる点ではストレスが少なく、快適です。
日本語の微妙な表現やニュアンスを読み取るのは、まだまだ発展途上ですが、使い方に慣れてしまえば、Siriは、iPhoneをもっと効率よく利用できるプラットフォームとして活躍しそうです。
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最後に、ソフトバンクで新しいiPhoneを購入するときはソフトバンクオンラインショップの活用を忘れてはいけません。
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