ソフトバンクで提供されている「アメリカ放題」は、ソフトバンクの対象機種を利用している人がアメリカに滞在している間に対象ネットワーク内で利用する通話・ネット・メールが無料で使えるサービスです。
他社と比べてもここまで便利でオトクな海外サービスはありませんので、アメリカ渡航が多い方はソフトバンク以外のキャリアの選択肢がない、と言っても過言ではありません。
ちなみに、これまでのアメリカ放題は、ソフトバンクのiPhone/iPadで現地の通信キャリア「スプリント社」接続時のみに限定されたサービスでしたが、2020年3月7日(土)午前1時(日本時間)以降、対象機種と対象事業者が一気に拡大し、より一層便利でオトクなサービスにパワーアップしています。
本記事ではアメリカ放題の詳細や、細かい注意点を解説していきます。
目次
アメリカ放題の概要
アメリカ放題とはソフトバンクが提供している国際サービスのことで、ソフトバンクの対象機種を利用している人がアメリカに滞在している間に対象ネットワーク内で利用する通話・ネット・メールが無料で使えるサービスです。
これまで海外でケータイやスマホを利用する場合、通話料金もネット利用も非常に高い金額で利用しなければならなかったことを考えると、アメリカに渡航することがあるユーザーにとっては考えられないくらいお得なサービスです。
また、競合他社であるドコモやauでも同等のサービスは実施されておらず、ソフトバンクユーザーだからこそ利用できる圧倒的に有利な国際サービスと言えます。
アメリカ放題は申し込み不要で利用できる!
ソフトバンクのアメリカ放題の料金は、申し込み不要でサービス利用料金も無料で使えます。
従来のアメリカ放題は、月額料金980円で利用でき、キャンペーン期間中により無料で利用できるという仕組みでしたが、2020年3月7日のサービス改定以降、アメリカ放題は利用料無料・申し込み不要で手軽に利用できるようになりました。
通常、アメリカ以外の国や地域でソフトバンクのスマホを利用する場合、データ通信を一定額で利用できる「海外パケットし放題」という海外ローミングサービスが存在します。
「海外パケットし放題」は、1日あたり利用したデータ量応じて課金される段階プランで、渡航先のデータ利用料0B~990KB未満は使った量に応じて課金、990KB~25MBの間は一律1,980円、25MBを超えたら一律2,980円の料金が発生する仕組みです。
また、海外の通話料においては渡航先の国や地域によって日本国内の通話よりも高額の料金が発生します。
「海外パケットし放題」と比較すると、アメリカ放題の「通話やモバイルデータ通信、メールが無料で使い放題」という特典の恩恵は計り知れません。
特に通話が無料で利用できる海外サービスは日本国内の大手キャリアではソフトバンクのアメリカ放題のみです。緊急時や、渡航先の連絡手段としてもスマホやケータイを大いに活用できます。
アメリカ放題の通話料金
アメリカ放題の通話料金については、アメリカ滞在中にソフトバンクのケータイやスマホから「日本宛」または「アメリカ国内宛(グアム・サイパン除く)」と電話した場合、発信時も受信時も通話料は無料となります。
一方、日本国内滞在中にアメリカへ電話発信してもアメリカ放題は適用されず、通話料が請求されますので注意しましょう。
また、アメリカ滞在中に日本やアメリカ以外の国や地域へ発信した場合は、1分あたり210円の通話料が発生します。
アメリカ放題はアメリカ滞在中に限って適用される、という点を意識しておきましょう。
例えば、ビジネスなどで様々な国にアメリカから電話をかける必要がある場合や、アメリカを経由して別の国へ発つ場合などは要注意です。
とはいえ、アメリカに渡航しながら日本やアメリカ以外の国や地域に電話をするケースはそう多くはないと思いますので、あまり気にする必要はなさそうです。
アメリカ放題の適用条件
アメリカ放題をしっかり適用させるためには、以下の条件を満たす必要がありますので、必ず事前に確認しておきましょう。
対象の通信事業者ネットワーク内での通話・通信であること
アメリカ放題で通話やネットが使い放題となるのは、アメリカの対象通信事業者に接続された通信のみと限定されている点に注意しましょう。
アメリカ放題の対象事業者は、Sprint、T-Mobile USA、AT&T、Union、CLARO PUERTO RICOの5社です。
ちなみに、アメリカの大手通信事業者である「Verizon Wireless(ベライゾン・ワイヤレス)」はアメリカ放題対象キャリアに含まれていませんので、ここは注意しておきたいところです。
iPhoneユーザーの場合、ケータイの電波マークの横(国内ではSoftbankと表示されてます)に接続先事業者の名称が表示されます。
一方、Androidスマホやその他のケータイ端末では、本体のモバイルネットワーク設定などから接続先を確認しましょう。
「世界対応ケータイ」に加入していること
ソフトバンクのアメリカ放題を利用する場合には、渡航前に「世界対応ケータイ」の申し込みが必要です。
「世界対応ケータイ」は無料で加入できますが、ソフトバンクのケータイやスマホを海外利用するための必須契約となっております。
念のためにアメリカ渡航前にソフトバンクへ直接確認しておいた方が安心です。
対象機種であること
アメリカ放題の対応機種は、iPhone、iPad、スマートフォン、タブレット、ケータイ、モバイルWi-Fiルーターです。
つまり、ソフトバンクで発売されているすべての機種が対象です。
これまでのアメリカ放題ではソフトバンクのiPhone/iPadのみが対象とされていましたが、2020年3月7日(土)午前1時(日本時間)以降、上記の対象機種へ拡大しました。
利用モデルを気にすることなく、アメリカ放題を適用できる点は非常にありがたいですね。
アメリカ放題の利用可能エリア
アメリカ放題の利用可能エリアは、アメリカ本土、アラスカ、ハワイ、プエルトリコ、バージン諸島(アメリカ領)で、現地のSprint、T-Mobile USA、AT&T、Union、CLARO PUERTO RICOの5社のネットワークを利用する場合にアメリカ放題が適用されます。
ちなみに、Sprint社のネットワークはiPhone、iPad の一部対応機種のみ利用できます。
渡航先の地域・利用する端末がどのようなネットワークに対応しているかについては、渡航前に確認しておくことをおすすめします。
アメリカ放題の注意事項
アメリカ放題を利用するにあたって、以下の通り、注意しておきたい点がいくつかあります。
- アメリカ滞在時に第三国(日本とアメリカ以外)への発信、または日本滞在時にアメリカへの発信はアメリカ放題の通話無料サービスが適用されません。
- データ通信を使わない場合でも、アプリなどが自動的に通信することで意図しない通信料が発生する事があるので、使わない時は「モバイルネットワーク」の設定をオフにすることをおすすめします。
- 着信履歴から折り返し電話かける場合、発信できない場合があります。もし、発信できない場合は、「+〇〇(国番号:日本宛は81)」を入力し、続けて電話番号の先頭の「0」を省略した番号を入力して発信してください。
- 一部、無料通話対象外の電話番号があります。
上記の中で特に気になる点が「一部、無料通話対象外の電話番号がある」という箇所ではないでしょうか。
アメリカ放題の適用条件を満たしていても、国際転送電話サービスや、通信事業者の設備やサービス、事業活動に影響を及ぼすとソフトバンクが判断した場合に限り、通話料無料対象外となります。
ただ、一般的なコミュニケーションで利用する程度であれば大きな影響を与えず、無料対象外となる可能性も極めて低いです。
他キャリアの国際サービスとソフトバンクのアメリカ放題を比較
日本国内の大手3キャリア「ドコモ・au・ソフトバンク」各社で海外利用向けの国際サービスを提供しています。ソフトバンクのアメリカ放題は各キャリアと比較してどのようなメリットがあるのか確認していきましょう。
ドコモのパケットパック海外オプションの場合
ドコモユーザーがiPhoneをアメリカ渡航先で利用する場合、パケットパック海外オプションのサービスで定額データ通信を利用することが出来ます。基本的には24時間あたり980円で利用でき、3日間2,480円で利用できます。しかしながら、ドコモの場合だとアメリカ渡航先での通話利用は別途高額な通話料金が発生します。また、パケットパック海外オプションの申し込み、渡航先で「ドコモ海外利用アプリ」から利用開始の申し込みなどの手間が生じます。
一方、ソフトバンクのアメリカ放題は面倒なアプリダウンロードやオプション申し込みは極力省略されていますので断然手軽でお得だと考えられます。
また、アメリカ放題は対象国内の通話料金は無料ですし、月額費用も発生しません。
つまり、アメリカで利用するなら、ソフトバンクのアメリカ放題がドコモのパケットパック海外オプションよりも遥かにお得で簡単に利用できるサービスなのです。
auの「世界データ定額」の場合
auでは「世界データ定額」という国際サービスを提供しています。24時間以内のデータ通信を980円定額で利用できるサービスです。世界データ定額で利用する通信量は、日本国内の対象のデータ定額サービス/料金プランの月間データ容量やデータチャージのデータ容量購入分から消費されます。
また、1ヵ月に1回利用料無料キャンペーンも実施している為、手軽に利用できます。
しかし世界データ定額も対象アプリから利用開始の申しこみの手間が必要となります。さらに、通話料金やSMSの利用は割引対象外なので通話を利用する場合は非常に高額な請求がきてしまうリスクもあります。
auの「海外データeSIM」の場合
また、auでは長期間海外へ渡航する最新iPhoneユーザー向けに「海外データeSIM」という国際サービスも提供しています。
北米に加え、新たにアジア、オセアニア、ヨーロッパ、中南米など96の国と地域で利用でき、30日あたり5GBで5,800円、8GBで8,900円で利用できるサービスです。
対象機種はiOS12.1.1以降を搭載したiPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max、iPhone 11、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRの6機種。
普段利用しているauのiPhoneをそのまま海外へ持って行って利用できる為、長期間海外へ滞在する学生、ビジネスマンにはメリットのあるプランです。
しかしながら、このサービスも通話は定額対象外で、月々のランニングコストも発生する為、キャンペーン期間中のアメリカ放題のほうが料金コストは非常に安いことがわかります。