ソフトバンクで新規契約や機種変更の分割契約を行う際、一定の審査が行われます。
「審査」の目的は、不正利用の防止・支払い能力の判定などが主な理由です。
ソフトバンクの審査の種類には契約審査、10万円未満の分割審査、10万円以上の分割審査の3種類があり、それぞれ内容が大きく異なります。
契約審査に通らなければ新規契約ができませんし、分割審査を通らなければ割賦が組めません。
契約をしたくても、欲しいスマホがあっても、審査NGが出れば契約・購入はできません。
しかし、そんな状況に陥った場合でも、しっかり条件を満たしさえすれば、再審査をパス出来る可能性があります。
本記事では、ソフトバンクの審査内容や仕組み、対処法を解説します!
目次
ソフトバンクの審査は3種類
ソフトバンクの審査の種類は、前述した通り、契約審査、10万円未満の分割審査、10万円以上の分割審査の3種類があります。
まずは、それぞれの特徴を理解していきましょう!
契約審査
契約審査は、ソフトバンクで新規契約する際に行われる審査のことです。
新たに契約しようとするユーザーに対して、支払い能力があるか。不正な利用予定がないか。など過去の支払い状況などから総合的に判断されます。
詳細な審査内容は開示されていませんが、一部確実に言える点として、他社やソフトバンク別回線で支払っていない未納金や滞納金がある場合、ソフトバンクで新規契約することが出来ません。ちなみにこの場合、業界内で情報は共有されているので、他社に行っても同じように契約は不可となります。
また、過去に強制解約になった場合や、短期解約を繰り返し行っている場合なども、契約審査をパスできない可能性があります。
ソフトバンクの支払い状況はもちろん、ソフトバンク契約以外の携帯事業者の支払い状況も審査基準の対象になる、という点は、かなり重要な注意点と言えます。一つの携帯キャリアでブラック扱いになってしまうと、他社でも同じように判断されて携帯の契約はかなり難しくなります。
10万円未満の商品を分割契約する審査
スマホの本体代金を分割払いで契約できるのは、周知の事実です。
なお、数万円~十数万円のスマホを一括で支払うのはかなり負担が大きいですし、ソフトバンクはじめ携帯キャリアでの分割払いでは支払い利息もつかないため、分割払いを選択されるユーザーが圧倒的に多いのが現状です。
分割払いで利息を付けない、ということは、携帯キャリア側に大きなリスクが伴うため、利息がかからない代わりに、ソフトバンクはじめ携帯大手キャリアでは、独自の基準で分割審査を行っています。
端末を分割契約する際の審査は、ソフトバンクの審査に加えて、他の信用情報機関との情報を照合し、分割可否をソフトバンクが総合的に判断しています。
つまり、ソフトバンクに未納金や不払いが無くても、信用情報機関にネガティブな情報があった場合、ソフトバンクで分割契約を組めない可能性があります。
10万円を超える商品の分割審査
新作iPhoneやハイスペックスマホのほとんどが、10万円を超える価格で販売されています。
ソフトバンクで10万円以上の商品を分割契約する場合、ソフトバンク+信用情報機関の審査に加えて、ユーザーの年収や借入金などの情報を総合的に判断して分割可否の審査が行われます。
これは、10万円を超えた商品では、割賦販売法に基づく支払可能見込額調査の適用除外が実施されないためです。10万円以上の商品で急に基準が厳しくなるのは、携帯キャリア基準ではなく、法的基準なんですね。
この調査に基づき、人によっては、10万円以下の機種なら割賦が組めるのに、10万円以上の機種ではどうしても審査をパスできずに落ちてしまい割賦が組めないというケースもあり得ます。
審査はCICとソフトバンクの総合判断
CIC(株式会社シー・アイ・シー)とは、各クレジット会社の共同出資により創設された会社で、昭和59年に設立された組織で、主に割賦販売や消費者ローン等のクレジット事業を営む企業を会員とする信用情報機関です。
ソフトバンクの審査基準は、CICに登録された信用情報とソフトバンクの支払い状況などを総合的に判断し、審査されているようです。
例えば、クジレットカードの支払いにおいて過去に不払いがあったり、何かしらトラブルがある場合、CICに情報が登録されます。このクジレットカードのトラブルによって、ソフトバンクの分割審査が通らないという可能性が考えられます。
通常、CICに登録された情報は過去5年間登録され続けてしまい、その間、他のクレジットカードを新規で作れなかったり、分割契約が組めないという状況が起こります。
不払いや、トラブルがある場合、当事者であればある程度ピンとくる点があるかもしれません。
もしも、心当たりがない!という場合は、CICに直接情報開示(有料)を求めることはできますが、かといって携帯事業者やクレジットカード事業者などに問い合わせてみたところで、審査落ちの原因を開示してくれることはないため、ある程度は自分で予測することまでしかできません。
そのため、仮にCICにイメージの良くない情報が登録されている場合には、まずは未納金があれば完済し、今後の支払いも滞りなく行っていくようにし、後は悪い情報が時間とともになくなるまで待つしかありません。
一度傷ついた信用情報の回復は、容易ではない、ということですね。
自分の信用情報に傷がつくことがないように、普段から未納や滞納などには特に気を付けて支払いを実施していきましょう。
具体的に、どれくらいの期間で、いつまでに支払いを行っていけば分割契約を組めるようになるか? という点はソフトバンクとCICの総合的な判断基準によるので、明確にはわかりません。
審査に落ちてしまった場合の対処法
ここまで、ソフトバンクの審査基準や仕組みについて確認してきました。
仮に、審査が通らない場合でも、「問題」を解消することで分割審査をクリア出来るケースもあります。
ここからは、契約審査、10万円未満の分割審査、10万円以上の分割審査の3種類それぞれの対処法について解説していきます。
契約審査の対処法
割賦の審査よりも、問題を解決しさえすれば審査が即座に通る可能性があるのが、この新規契約時の審査です。
新規契約で審査結果がNGだった場合、まずはソフトバンクを含めた他の携帯会社に未納金や、不払いがないか調査しましょう。
各携帯会社では、遥か昔の契約であっても、当時の携帯番号や契約名義によって未払い金を確認することが可能です。
もし、過去の番号がわからない場合でも、事業者によっては、本人確認書類を提示することで番号検索を行ってくれるケースもあります。
とにかく、まずは過去に契約した可能性のあるキャリアに問い合わせて、未払い金を全て洗い出し、完済に努めましょう。
なお、料金を完済した場合の領収書は、証明書の代わりになるため大切に保管しておきましょう。
ちなみに、他キャリアで完済した情報は、即時でソフトバンクのシステムには反映されないこともあるようです。他事業者で支払った領収書を持参し、それを証明としてソフトバンクで再度契約するようにしましょう。
10万円未満の分割審査の対処法
10万円未満の分割支払審査が通らない場合の対象法は大きく分けて2点あります。
ひとつめは「ソフトバンクの支払い状況を健全にする」という点で、ふたつめは「CICの情報を健全にする」という点です。
まず、ソフトバンクの未納金がある場合や、支払いが1か月遅れになっている場合など、もしくは請求書払いになっている場合などは、分割を組むことができない可能性があります。
もし、これらに該当する場合は、まずは口座振替もしくはクレジットカード払いに設定の上、毎月の利用料金を一定期間支払期日通りに支払い続けることが鉄則です。
そして、CICの登録情報を健全な状態に改善することも大切です。
CICの信用情報は、各クレジットカード情報やローンなどの情報が登録されています。
もし、この信用情報にネガティブな情報が残ったままだと、いくらソフトバンクの支払いを健全にしても、分割契約は出来ません。
CICの登録情報を確認したい場合は、CICに直接情報開示を求めて詳細を確認しつつ、一定期間、信用情報を改善させていく方が良いでしょう。
ただ、完全にネガティブな情報が登録されている場合、時間の経過とともにその情報がなくなるまで待つしかありません。現実的には、割賦は一旦諦めて一括購入を検討する方がいいと思われます。
10万円以上の分割審査の対処法
どれだけソフトバンクやCICの登録情報が健全であっても、10万円以上の分割審査がクリアできないことがあります。
この場合の理由は、「年収」や「借入金」などの情報を基にした支払い能力が、ソフトバンクの基準に満たないと判断されている点が要因だと考えられます。
ですが、10万円以上商品の分割審査を行う場合、ユーザー本人に加えて、配偶者や家族の「年収」や「借入金」の情報を加味して分割審査を行うことが出来ます。
例えば、主婦や学生さんなど、収入が0に近い状況であっても、配偶者や他の家族の年収などの情報を加算して審査を行うことが可能です。
10万円以上の審査の場合、個人の支払い能力では審査に通らなくても、世帯収入全体として支払い能力があるか?という点を審査対象に出来ます。
個人審査でNGでも、世帯全体の審査でOKというケースはよくあるようです。
根本的な問題ですが、10万円未満の割賦審査にとおらない時同様、過去にネガティブな情報事故(未納、滞納など)がある場合には、健全な状態にした上で事故情報が時間とともになくなるのを待つ叱りません。
あらゆる「支払い」は滞りなく進めておきたい
ここまで、ソフトバンクの携帯電話に関する審査について確認してきました。
ソフトバンクに限らず、生活に関わる「支払うべきもの」は、確実に期日通りに支払う習慣をつけておきたいものです。
例えば、携帯電話は高くても10万円前後の商品がほとんどですが、支払いが遅れてしまうようになると、もっと大きな買い物をするときに分割審査が通らなくなってしまいます。
家のローンを組む場合、車のローンを組む場合、新しくクレジットカード作る場合をなどは、他の支払い状況が健全でなければ、希望通りに申し込むことができません。
小さな金額でも、期日通りに支払う習慣をつけておくことで、今後大きな買い物をする時に、「希望の分割払い」をすんなり選択できるようになります。
あらゆる「支払い」を健全な情報に保ちつつ、ソフトバンクの契約審査もすっきり済ませていきたいところですね。